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NARUTO大好きナルマニによる妄想吐きだめ処。とりあえずサスナルやらいのナルやら好き勝手やってます
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ユナ
自己紹介:
なるちょに常日頃から悶々してるただの腐女子。なるちょがいれば回りに花が飛びます。
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「オレとお前って実は運命共同体?」
「はぁ?」
 キラリキラリと金色の髪を光に反射させて横を歩くコイツはなんて眩しい奴だとかサスケが内心思ってしまうのは表面上の意味だけでは無かったから。でもそんな思考もナルトの突発な言動によって終わるけれど。
「だってさオレってば『うずまき』だし」
 指で円を書く無邪気な姿は昔と変わらない。他の奴がやったら馬鹿にされているような行動にしかきっと見えないのだろうから、可笑しなものだ。それに屈託無く笑うから余計に。
「てめぇの『うずまき』と俺の何処が運命共同体とやらなんだよ」
 はっと馬鹿にするように笑えばナルトが横で顔を顰めたのが目に入った。でもそれは一瞬のことで―――嗚呼 今、コイツは機嫌がいいのだろうな―――すぐにいつもの普通なカオに戻って、笑った。
「っ‥」
 ハッキリいって 困る
 そのまましかめっ面しとけばいいものを。そんな感情と思いを口に出さぬままナルトから目を逸らしたのは気のせいだと思いたい。決して顔が熱くなったからとか‥思いたくない。
「だってさおんなじグルグルだろ?」
「はっ?」
 本日二度目の呆気な声。
「だってさ‥」

 ―――写輪眼

「渦巻いてるってばよー」
「‥っの‥」
 嗚呼 コイツには一生勝てません
 紅くなった顔を下から覗き込んでくる金色に負けを確信したのだった。 

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「ある意味便利だと思わね?」
 上忍待機所のとある一角でたまたま鉢合わせた昔からの腐れ縁の奴の金色が唐突に何かを言い出すのは今に始まったことではない。ただ、あまりにそれが唐突すぎて未だに慣れることはないだけで、ほら、今だって今の今まで何の会話も無かったのにいきなりだ。
「主語を言いやがれ ウスラトンカチ」
 てめぇは唐突すぎるんだよなんて今更言うまでもなく、それに言ったとしても直る事が無いので言うだけ無駄だろう。だから、せめて自分にも通じるようにと最低限の事だけ言ってやる。
「コイツだってばよー むっつりスケベ」
 ナルトが己の腹を押さえながら前方窓外の風景を眺めながら言い放つ。
「むっ‥」
「だってさ、怪我はすぐ治るし無尽蔵並みのチャクラはあるし‥忍者にとっては便利だろ」
 聞き捨てならぬ言葉は素直に流されすぎて、にししと横で笑うこの男はこれも無意識下での行いなのか疑いたくなるところ。反論するタイミングも無くし、唯一マシだと思えることは自分と隣の男以外誰もこの部屋にはいないことか。
「いきなり何言ってんだ」
「特に深い意味は無いケド。ただそう思っただけだってば」
 本当にどこまでこの男は唐突なのだろうかと思う。

 オレってば腹の中に九尾飼ってんのー
 
 以前そんな言葉を聞いたときも奢れと強制的に連れられていった一楽の帰りの出来事で、笑って言うものだから最初は冗談かと思ったくらいだ。だが今までの経緯を思えば冗談ともとれなくて、それにナルトの目が嘘をついてるなど到底思えなかった。それと同時に、コイツが何故こんなにも強いのかを理解したのだ。
 本当に深い意味など無かったのだろう。今から任務だからと窓から飛び出して言った金色は今や遠く小さく光る点にしか見えない。そんなに急ぐならもっと早く行動しろと何度言えば分かるのだろう。今度会ったとき、また言ってやらなければ、と。

 夜闇に光る月が嫌に大きく見えた

「ねーねーさくらちゃん」
 黄色い少年が首を傾げて問うてくる姿は本当に少年の姿そのままで、まるで弟がいるような錯覚に陥る。きっとそれは自分だけではないのだろうと思う。弟とは問わず、息子であったり、孫であったり。ともかく、この子は『家族』を思わせる何かを持っていると思うのだ。
「なに、ナルト」
 こうして、持ち合わせる知識をこの子に教えたのは幾度となく。
「あのさ、オレってば前から不思議に思ってたんだけど‥」
 そんな視線の先は上向きで、いそいそと手に取り外したのは額当と呼ばれるもので、忍の象徴。パサリと落ちた前髪はよりいっそう彼を幼く見せて、ついつい可愛いと思ってしまう。
「でね、これって『額当』って言うだろ?額に当てるから『額当』っていうんじゃないの?」

 ―――なんで額じゃないところにあっても『額当』って言うんだってばよ?

「‥‥‥」
 んなこと私が知るわけないじゃないのっ。
 そう叫びたいのは山々で、でもナルトの青く光る瞳を見てるとどうしても言えなくなってしまう。だってそんな期待されるような眼差しで見られたら誰でも答えられないと思う。
 でも答えは知らない。つまり答えられない。
「さくらちゃん?」
 自分にもプライドというものがあって、間違ったことは教えたくはないと思うし、そもそも簡単に間違ったことでも言ったらこの子はすぐに信じてしまうだろう。疑うということをあまり知らない子だから。
「さっくらちゃーんっ?」
 嗚呼、目の前で黄色いひよこがひょこひょこひょこと‥。って‥アレは‥
「サスケくん‥」
「へ?サスケ?」
 遠くからやってくる人物は憧れだったヒトで、今は ある意味での好敵手。そんな人物が今頃集合場所にやってくるということは此処最近珍しくはない。理由は それとなく察しはしてるのだけれども、彼のプライド上と自分可愛さの為に言わないでおいてある。
 ―――ある意味チャンス‥
「今日も時間ギリギリじゃん」
「うるせぇ、ウスラトンカチ」
 売り言葉に買い言葉。ぎゃあぎゃあと捲くし立てるナルトとは正反対にしかめっ面に黙り込むサスケ君の顔はなんて面白いのだろうと思う。きっとこういう風に思えるのは自分以外に数人しかいない。
「ねぇナルト」
「んあ?」
 私の言葉に振り向くアナタ。
 その後ろで剣呑さを一瞬帯びた漆黒にくつりと笑みがもれた。
「さっきの質問の答え、サスケ君に聞いてみなさいよ」
 サスケ君のほうが忍者として一人前よ
 この言葉にうっと眉を顰めるとそろりとサスケを見る蒼、という一連の行動があまりにも予想的中すぎて本当にどうしてくれようかと思う。そしてこれからとる二人の行動にも‥。

「わたしは本当のことを言ったまでだもの」

 先手必勝
 いくら後々睨んでくれったてへでもないわ。だってアナタはアタシのライバルだもん。そうそう簡単には渡してあげないんだから

*スレナルです

 

「眠い‥」
 一定のリズムを刻む秒針の音が響く中に浮き出たような少年の声。ガランとした室内に生える黄金色は虚空を見つめ唯一言を誰とも無く発したばかり。
 
 ここ数日間朝から晩まで寝ずの任務。昼間はドベのうずまきナルトとして過ごし退屈なDランク任務の遂行、そして夜から朝にかけてはSランク任務の遂行。普通なら倒れてもおかしくは無い状況にたたされているというのにナルトの身体は特に異常は見られない。それは自らがギリギリの状態を察知しているというのもあるが、大半は腹に眠る存在の所為でもある。
 このおかげで通常よりも睡眠時間は少なくて済むし、傷の治りも早くて忍という職業柄では滅多に無い最良ものだ。だが―――
「寝れないのは、辛い」
 眠たいのに眠れない。それほど辛いのは無いと、思う。
 性的欲求など何かに集中すればどうとでもなるし、食欲など数日間食べなくても脂肪を分解してエネルギーを生産してくれる。人間は水さえ飲んでれば二十日ぐらいはもつとも聞いたことがあるし、現に自分はここ数日間水に似たものしか飲んでいない。
 だが、睡眠欲はどうだろう。
 嫌でも覚えた忍術で強制的覚醒させることは可能だが、やはり自然と襲ってくる睡魔にはそうそう叶うものではない。眠くなれば必然と集中力は散漫になり、死に至る。下忍のときは別にどうにでもなるが、暗部時の任務ではそうもいかない。やはり里の機密に関わる事項だ。そうそう失敗するわけにはいかないのもあるが、それ以前に、大切な人に迷惑をかけたくない。
 唯でさえ存在自体で迷惑をかけているというのに‥
「心配してくれるのは嬉しいんだけどさ」
 ころりとビンの中で転がる数個の錠剤を見てナルトは苦笑を漏らす。
 おそらくこれは睡眠薬だろう。ここ数日立て続けに任務が入っている自分に、という綱手の思いやりからだろうが、申し訳なくともこれを飲む気にはなれない。
 ―――きっとこれは薬の中でも一番の強烈な睡眠薬だろうから
 生き育った環境。それは時として残酷で、常日頃から気を張っている身としてはそう簡単に眠いから爆睡させて下さい、とは出来ない。いくら自分でもこの薬を飲んだら寝てしまうだろう事は簡単に想像がつく。

 寝たら 死ぬ

 そう生きてきた。だから―――
「ありがとう」
 面と向かっては恥ずかしくていえないけれど、今ならいえる。でも期待には応えられない。
 スッと音もなく宙へと舞った小瓶は一つの印と共に音もなく消えて‥。

 あたりに広がるガラスの破片がきらりと月の光に反射した

「せんせー」
 見上げてくるのは金色のふわふわ頭。見た目からは硬そうな髪質だと思われがちだが、触ってみると意外にも柔らかい触り心地に吃驚したのを覚えている。いつもは額宛で上げられた前髪も、任務の休憩中ということから外されていて妙にあどけなさが際立って見えた。
「んー」
 微妙な返事。
 ぺたりと隣に座り込んで覗き込んでくる蒼眼はうずうずと何かを問いかけたいのが丸分かりで、でも意識はそっちに向いてませんよ雰囲気。そうすれば突っかかってくるのは目に見えて明らか。
「せんせーってば!」
「あー‥、イタイよ、ナルト」
 ぎちりと耳を引っ張られては流石にたまったもんじゃない。察するにサクラからの入れ知恵だろう。下手すればサスケも一味からんでるだろう。‥部下達の成長ぶりを喜ぶべきなのか悲しむべきなのか、これは少々悩むところでもあったりする。
 オレの話聞かないのが悪いってば!と、まくしたてるように騒ぐナルトの後方にはこちらの様子をさりげなく伺う二人組みが見えた。別にとって食いやしないとも思いつつ、やっぱこの金色の少年は愛されてるんだなぁと思うばかりだ。たとえ当の本人が気づいてないとしても。
「で、何かなナルト君」
 小さな溜め息とぱたりと本をたたむ音。二者同時に終末すれば、ぱぁっと―――本当に一気に花が開花するように笑うのだ、この子は。
 胡坐をかいているところに両手を乗っけて身を乗り出す仕草は本当に犬か何かか、とか思うような喜びぶり。
「あのさ、あのさ!」
 一体どんな質問攻めにあうのかな
 そう考えるだけで笑みが漏れてくるような気がする。この子の質問は流石意外性ナンバーワンということだけあって思いもよらぬ質問が多くて、正直勉強になることも少なくない。そんなことあるか、といいたいことも沢山あるけれど、ふとした拍子に初心を思い出されるのだ。
 でも、それが可愛いのだから仕様がない。

「これが親心ってやつですか?」
「はぁ?いきなり何言ってるってば」

 まさか 先生もうボケた?! 
 そんな悪態も可愛らしいもので。
 でも、こう思えるときが一番 担当上忍となってよかったと思うのだ。

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