「あの、さぁ‥」
この手、どけてくれないかなぁ?
呟きは音になったけれども相手の耳には何とも都合よく聞こえなかったようで、もぞりもぞりと腹部で蠢くまだ幼さを残す指を掴み半強制的に静止させてやった。反抗を示しはしたが、やはりそこはナンバーワンルーキー。己との実力差はとうに理解しているらしく、すぐに大人なしくされるがままになった。
「お前ね。流石にこれは教えてないってばよ」
「いや、十分に教えてもらったぜ。ナルトセンセ」
くるりと身体を反転させて後ろにいる小生意気な教え子に向かい合う形になれば、そこには堂々とした強い瞳が存在した。黙ってりゃキレイな顔をしているのに勿体無いな。それがナルトがサスケに抱いた第一印象だった。
サスケはナルトが受け持った下忍スリーマンセルの一人だ。初めての下忍指導に緊張と期待を織り交ぜながら向かった先には彼の有名な『うちは』が居たわけだが‥、まさかこんな少年だとは思いもしなかった。
「あんたを啼かせる弱点はこの写輪眼で見切ったからな」
天才と馬鹿は紙一重とはこういうことを言うのだろうかと思った瞬間でもあった。
+ + + + + + + + + +
ギャグは無理だってことに気づいた(いまさら!?
PR