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NARUTO大好きナルマニによる妄想吐きだめ処。とりあえずサスナルやらいのナルやら好き勝手やってます
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ユナ
自己紹介:
なるちょに常日頃から悶々してるただの腐女子。なるちょがいれば回りに花が飛びます。
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「日がくれーてー」
「音痴」
「うっせぇってば!」
 じゃあサスケが歌ってみろよ。何で俺が歌わなきゃなんねぇんだよ。いつものと変わらないでも少し違う帰り道。一日の数時間、明るさと輝きを与えてくれた太陽は地平線へと沈もうとし、その交代に今度は月が闇を照らすのももう直ぐの事だろう。夜がやってくる。
「今日の夕飯は一楽だってば」
「今日も、の間違いだろ」
「昨日食ってねぇじゃん。一昨日は食べたけど」
「結局はラーメンで同じだろうが。今日は魚だ魚」
 前を歩く少年二人の会話は聞くばかりでは微笑ましいものだ。
 最近会話から覗くに二人は夕飯を一緒に食べているらしく任務帰りには同じような会話をよく聞く。ナルトからはラーメンと言う単語しか知らないのではかと疑問に思う程レパートリーがラーメンばかりで、サスケに至っては品物は違えども基本的には和食だ。魚や煮物などを好みナルトが好きそうなメニューは口をついて出たためしは無い。
 だが二人はまったく違う好みを言い合ってはいるが決して別に食べると言うことはせず必ず一緒に夕食をとる。以前問うたら金の問題と一言で言われたものだが、今なら分かるその理由。
「ぁ・・・」
 ナルトの微かな声と共に視界の隅にポトリと緑色の馴染んだものが現れた。舗装されていない茶色い粉塵の中に映える緑色はいつもよりかは痩せてはいるが、やはり太っているようだ。手を伸ばそうかな、でも平気だろう。そう思っていた矢先に大人にはまだ程遠い手が触れてそれは本当の持ち主に返される。
「ガマちゃん救出っ」
「拾ったのは俺だ、ウスラトンカチ」
「いいの。俺の元に戻ってきたんだから」
「つーか財布落とすな馬鹿」
「ふかこうりょく!だってばよ」
 土を振り払いポーチの中隠れてしまった蛙に今日あれはもう口を開くことは無いのだろうと悟る。その反面漆黒の少年の財布の紐は解かれるのだろう。嗚呼たった一つの出来事だけで分かってしまうようになった自分が嬉しいやら悲しいやら。いや、恐らく楽しいのだ。今目の前でされているサスケの服の虫食いの話でさえも、ナルトが帰ってから直すのであろうことは聞かなくても分かる。サスケとて家事が出来ないわけでは無いのだ、ただ意外にもナルトが家事全般についてサスケより出来てしまう―――流石意外性ナンバーワンなだけであって。以前たまたまご馳走になった二人の夕食は勿論ナルト作、素直に美味しいとしか言いようが無かったものだ。
 結局は二人して甘え甘えられての関係。
 だからとりあえず。


「ごちそうさま」


 漆黒の瞳と空色の瞳が幸せでありますように。

 

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